コロナ渦で中国上海に渡航して、2週間の強制隔離をした話(出国まで編)

旅行

仕事の都合で上海に

2020年12月、仕事の都合で上海に行くことになりました。

初めての中国が隔離…もう不安で不安で。

このコロナ渦で他国の隔離を経験する、ということ自体がかなり貴重な体験ですので、備忘録も兼ねてここに記しておきます。

もし、これから他国の隔離(特に中国上海)を経験される方がいましたら参考にしてください。

中国に対する文化も言語も初心者ですので、この目線で語っていきます。

コロナ渦では今まで通りの出国手続きではない

出国までの流れを簡単に流れを記します。

  1. 中国で招聘状を取得
  2. 日本でビザを取得
  3. 航空機のチケットを取得
  4. 出国48時間以内にPCR検査と抗体検査を実施し、ダブル陰性証明書を発行
  5. 健康コードを取得
  6. ようやく出国

なんだかすごい工程がとても多いですよね。実際めっちゃ手間です。

1.招聘状を取得する難易度が激高

中国は日本と比較すると考えられないレベルの非常に厳格なコロナ対策をしています。

そして、この招聘状の存在はコロナ対策の一環です。

招聘状というのは、要は中国人が「この人は中国の為に超重要な仕事をしてくれる人なんだよ!だから入境させてよ!」というのを中国政府に認めてもらい、招待状を発行してもらうことです。

商務・貿易(Mビザ)の場合

中国国内の貿易相手発行の商務活動書類、経貿交易会招聘状など。

https://bio.visaforchina.org/NGO2_JP/howtogetavisa/stepbystepguidance/281380.shtml

この招聘状というのは、中国国内で申請するものです。

もし、中国国内に子会社などの協力会社があればその方に手続きをしてもらう必要があると思いますが、伝手が無いような方、つまり新規でビジネスしたいとか、そういう方はもうお断り状態です。

そして、伝手があったとしてもこの招聘状の発給が全然されないんです。行きたくても行けません。

これは、裏を返せば海外から持ち込まれるコロナウイルスを制限することと同義です。

当たり前ですが、コロナ感染者が多い国の人たちが制限なく感染者が少ない国に行けば、あっという間に広まりますよね。

そんな中で通った私は、偶然日本のコロナ感染者数が少なかった2020年夏に申請したからこそ通った、と思ってます。本当に運が良かった(重要な仕事もしてるつもりだけど)

ちなみに、2021年夏現在も申請し続けているのですが、一向に通りません。これは日本のコロナ感染者数の増加や、「コロナ渦で1度招聘状発給しただろお前」ということで、「まだ1回も渡航できていない人が優先ね」と暗に言われています。

本当、海外と仕事しているとコロナ早く終わってくれ…!と心の底から思います。

2.ビザの種類が制限。長期滞在が前提

無事、招聘状が発給されたとしても、今はビザが2パターンしか取れません。

駐日中国ビザ申請サービスセンターは、2020年11月2日から、下記に該当する申請者の申請のみ受理する旨発表しました。

1)既に渡航先の省人民政府外事弁公室或いは商務庁等より発行された招聘状を取得済みで、経済・貿易・科学技術関連事業に従事する申請者。→ 業務(M)ビザ

2)既に「外国人工作許可通知」及び赴任先の省人民政府外事弁公室或いは商務庁等より発行された招聘状を取得済みで、渡航先で就労する申請者。→ 就労(Zビザ)

https://www.tokutenryoko.com/service/visa/9

就労(Zビザ)は駐在員的なイメージです。もうそこに住むというレベル。

業務(Mビザ)はあくまで長期出張。3か月まで居れます(申請することでもう少し延長も可能です)

私はMビザで3か月ほどいました。

中々長いですよね。1年の1/4ですからね。

流石に3か月もいると出張なのか、駐在なのかが微妙なラインです。

3.飛行機も全然飛んでないし、チケット激高

2021年9月現在の「東京成田→上海浦東」の本数を調べてみました。

https://www.tokutenryoko.com/service/airticket/65

なんとたった3社。1週間で往復3便しか飛んでない!

招聘状が運よく取得できても、飛行機チケットの争奪戦もあるということですね。

ただ、1-2か月後であれば僅かですが大抵の場合空きはあるので、招聘状取得よりは難易度低いと思われます。

また、約1か月後のチケット料金を調べてみました。片道(往路)だけ、直行便です。

https://www.expedia.co.jp/

高っ…!

便数が少ないので航空会社も採算を取らなければなりませんし、このコロナ渦で越境したい人は重要な任務に就いていることですから、仕方ありませんがそれでも高い。

これもコロナ渦で海外に行く代償です。

4.PCR&抗体検査でもお財布にダメージ

この後の「5.健康コード取得」に続くのですが、飛行機に乗る為には「健康コード」というものを取得する必要があります。

この健康コード取得する為には、「PCR&抗体検査のダブル陰性証明書」が必要です。

要するに、「今も昔もコロナ感染してませんよ」ということを証明する必要があります。

今は分かるけど、過去に罹ってないのは関係ないのでは…?とも思いますが、ルールはルールですので仕方ありません。

よって、迂闊にコロナに感染できません。これが怖い。

このダブル陰性証明書は「中国大使館指定検査機関」で認可された病院で検査してもらい、発行してもらう必要があります。

PCR&抗体検査&証明書発行で5万円程かかった記憶。辛い。

5.健康コード取得がクソ大変

健康コードとは下図のようなものです。

https://www.tokutenryoko.com/news/passage/10610#customs

これは飛行機搭乗前に必須です。これを見せないと飛行機に乗れません。

これを取得するためには、上記でお伝えした通り「4.ダブル陰性証明」の取得が必要なのですが、如何せん搭乗48時間前に検査を受けて、その1日後にダブル陰性証明書を受け取って、申請する訳なので滅茶苦茶慌ただしい。2週間隔離に備えた荷物準備もあるし。

陰性証明の話だけでももちろん慌ただしいのですが、健康コード取得の為の顔写真のアップロードや必要事項の入力もかなり細かくて大変。

顔写真はなぜか「鮮明に映ってません」というのが繰り返され、登録するのに2時間以上掛かりました。なんだこれ。

必要事項入力も現住所はもちろん、中国での滞在先や企業情報などかなり事細かく入力しなければなりません。

当時は健康コード取得の為の情報もまだインターネット上に少なく、かなり手間取りました。

ダブル陰性証明書を受け取ったのはフライト前日の18時くらい。そこからアップロードや入力手続きで結局健康コードを取得できたのはフライト当日になってからでした。もうドキドキですよ。

6.ようやく空港へ

航空機チケットや健康コードを手に、成田空港へ。

私は13時50分東京成田発、16時15分中国上海浦東着、中国東方空港MU524便です。

とにかく空港の人が少ないのが印象的でした。こんなに人が少ない成田空港は見たことがない…。

日本人より圧倒的に中国人が多かったですね。中には全身青色防護服の方もいらっしゃいました。

これ以外の印象は成田空港では特にありません。

問題は上海浦東到着以降です。長くなりましたのでこちらは次回。

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